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2023.05.02

新章のストーリーについて

皆さん、こんにちは。ストーリー執筆担当のみずいろ浮遊霊です。

今回は2023年4月からの新章について、お話します。

 4月20日(木)発売の螺旋輪転編「邂逅<ワールドリンク>」から新章が始まりました。

 ストーリーも10年続くとさすがに追い切れない人が大半かと思いますので、分かりやすい区切りをつけた形です。物語や設定をまとめると1,000ページの辞典サイズとかになりかねませんし。

 このコラムをお読みいただいている方は、少なからずZ/Xのストーリーに興味を持っていただいている方でしょう。ありがとうございます。であれば、すでに把握されているかと思いますが……。2月に行った展開発表会で時間軸(世界線)が巻き戻る点はお伝えしましたが、ただのリセットとはかなり異なる形です。

 すでに真祖の大罪「ベルゼブブ」や新キャラクター「グロリア」がストーリーに介入し、既存の登場人物たちも旧時間軸と違う立ち位置に収まっています。神門に振り回されることのなくなった出雲さんなんて、メチャクチャ出世しましたから。

グロリアについて

 新キャラクターのグロリアは大罪の使徒(使いっぱしり)という立ち位置。そのため、主人公勢とは敵対関係となります。さっそくニーナやニノと遭遇しました。

 彼女については「邂逅<ワールドリンク>」にかなりの数のフレーバーテキストが収録されているので、まだの方はぜひ見てみてください。カード名は末尾に「鎖」が付くもののほかは「●●●● グロリア」の形式が大半ですので、知らない四字熟語を見かけたら調べてみるのもオススメです。

 冷酷そうなお姉さんかと思えば、無欲で努力家な小物。ネガティブな発言など、過去の主人公やパートナー勢には無かった属性を持っています。強いて言うならアルモタヘルに近いでしょうか? ともあれ、自分に自信が無いため、普段は目隠しして周囲と比較しないようにしています。

グロリア

Illust. へいろー

忘れてしまっても残されたものはある

 ところで皆さんは、2022年の秋に発売された「神々の夜明け」のストーリーを覚えているでしょうか。神エレシュキガルが記憶を保持したまま別時空へたどり着き、主人公たちを圧倒する〝強くてニューゲーム〟を行ったものです。新章の物語はあれを主人公サイドで行う形に近いかもしれません。

 とはいえ、全員が記憶を保持したままでは(物語の構築上)あまりに無敵すぎるため、記憶を引き継いだのは一部の人物のみ。それ以外はパートナーとの関係性だけ保持している状態からのリスタート。

 ですが、失ったばかりではありません。記憶は無くとも実時間で10年以上に渡って育んだ絆や友情は決して無駄にならず、それはカードでも「リンク」というシステムで表現されました。

 パートナーや仲間の思考・行動パターンが不思議と分かる状態であるため、様々な事件に関与しては速やかに解決するゼクス使いたち。共通するのは現時点で解明不可能なテクノロジーが詰め込まれた「リング・デバイス」を装着していること。いつしか彼らは人々から英雄視されるようになります。

 絆と友情にまつわる事象は、主人公格のゼクス使い以外にも発生しています。

 例えば先日更新した「あづみの軌跡」。旧時間軸でのあづみやポラリスとのやりとりを経て、新時間軸のベガは人類のアーカイブ化(データ保存)に迷いを感じています。そのため、あづみに植え付けられた病の効力は弱く、革命戦も旧時間軸と比べてかなり被害を抑えた状態で決着しました。

 一方「ほのめの軌跡」。アイドルとして成長したカナリアの想いは強く、自ら培養カプセルを破壊し、迦陵頻伽が現代世界へ送り出された直後に蝶ヶ崎博士の元へたどり着いています。旧時間軸の神々が定めた「滅びへ向かう既定路線」は新時間軸に存在せず、赤の世界で大人になった怜亜と超が救出に駆け付けられたのも大きいですね。

 無論、神々の討祓やカナリアの成長にはほのめや迦陵頻伽も大いに貢献しているため、巡り巡って蝶ヶ崎博士の存命に繋がったとも言えます。

 そして、赤・青・白・緑の世界が協調路線へ向かっているのと相対的に、黒の世界はかなり凶悪になりました。

 時空跳躍の直前に星界へ飛ばされた「黒の竜の巫女バラハラ」と、彼女に扇動された「黒の世界のゼクス」の混沌たる想いに、星界が応えた形です。

バラハラですわ。黒の世界を濃密な混沌へ誘うことが、竜の巫女たる私の使命です。けれど、近頃は他世界の巫女との自堕落なティータイムが楽しくて……。うふふっ。 ~バラハラ~

G22-001「黒の竜の巫女バラハラ」

土壇場こそ混沌の真骨頂ですわ。破滅と平穏、相反する願いは超新星の輝き。最後に嗤うのは隔離されし黒。黒は悪であるべき。分かりやすいでしょう? アハハ……! ~バラハラ~

E38-060「混沌齎す崩壊の約束 バラハラ」

ロクに神様らしいことしねえうち、黒の世界、消し飛ばされちまったんだが!? エンジョイさせろ! ちっくしょう!! ~セレアノ~

G23-028「愉殺の神姫 セレアノ」

 もっとも。黒の世界の住人、全員が全員バラハラの誘いに乗った訳ではありません。

 記憶こそ失ってしまいますが、その想いは新時間軸における彼女の行動へ結びつくこととなります。

ごっめ~ん。陵辱系が苦手なウブだから、貴女のお誘いに賛同出来ないわ。一枚岩じゃないのも混沌って感じで、どう? ~ルクスリア~

G23-027「艶言の神魔 ルクスリア」

 余談ですが、詳細不明の「バシリカ・トゥーム」に隠れ住んでいるという、これまた謎の存在「獣刃詩」が観測した記憶保持者は以下の14名です。

  1. 始まりの竜の巫女 エア
  2. 滅天竜 ラストゼオレム
  3. 天王寺飛鳥
  4. フィエリテ(四大天聖 ラファエル)
  5. 上柚木綾瀬(プリンセス・マギカ レヴィー)
  6. ズィーガー
  7. 剣淵相馬
  8. フィーユ
  9. イース
  10. スイ
  11. 四大天聖 ウリエル
  12. 伏魔殿 アトマスカヤ
  13. 大樹 ユグドラシル
  14. 黒剣王 アヴァンツ

 ネタバレ風味な情報も混じっていますが、いちおう補足しますと、ラファエルはフィエリテと、レヴィーは綾瀬と同化しているため、まとめてのカウントとなります。

リルフィについて

 リルフィはアプリゲーム「Z/X Code:OverBoost」でナビゲーターとして登場した女の子です。

 彼女については、今後も竜の巫女たちと同程度にサポートしていくことが決定しています。

リルフィ

Illust. にもし/工画堂スタジオ

 当初からカード化の要望は強かったのですが、いろんな意味で〝特殊〟であるため参戦時期を見計らっていました。数年の間をおいて2022年、ついに下地がそろったため逆輸入が実現しています。

 さりとて、アプリ版に触れたことが無かった方にとっては〝誰これ?〟かと思います。グロリアのように完全新規ではないものの、半新規のような状態からレギュラーへの抜擢。そういう意味でも〝特殊〟ですので、やや厚めに展開することとなりました。

 ちなみに、彼女だけリンクの表現が「§」ではなく「∬」なのはパートナーである「先生」が時空のはるか彼方にいるためです。ふたつの「S」はすぐ近くにあっても、くっついてはいません。難解な算術記号としての意味は無いので、ご安心ください。

ねむる記憶のリルフィ

Illust. ときのん

 そんなリルフィの結婚願望が爆発するドラマCD「ねむる記憶のリルフィ」が、現在予約受付中です。ほかの商品ともどもグッズ・CDの受注は「2023年5月15日(月)」までとなっていますのでお忘れなく!

 こちらも先週公開したばかりの「ソトゥミカ放送局」はドラマCD「ねむる記憶のリルフィ」の1エピソードになります。ある意味「台本」の公開です。あれがどのように音声化されたのか、いずれお手元に届いた際は声優さんや音響監督さんの仕事っぷりをぎゅんぎゅんご確認くださいませ。

最後に

 Z/Xのストーリーはどこを見ればいいのか分からないとしょっちゅうお叱りをいただいているため、新時間軸の物語に関しては、各キャラクターの軌跡に加えてリルフィレポート(用語辞典)をお読みいただければ概ね把握できるようにしていきます。

 進行がいちばん早いのはカードのフレーバーテキストですが、いわゆる先行情報やおまけ情報だとお考えください。逆にドラマCDは事後の出来事を補完するものでしょうか。いずれにしても重要な情報はレポートや軌跡へ落とし込んでいく予定です。

 また、ストーリーに関する些末な疑問がありましたらリルフィ(@sotwuko)にリプライで直接聞いてしまってください。あの子は優秀なナビゲーターなのできっと答えてくれると思います。もちろん未公開情報やメタな話題を探るのはお控えくださいね? ルールや製品に関する質問はユーザーサポートへ!

 リルフィと入れ替わりで消息不明となったソリトゥスも、旧時間軸とかなり異なる立ち位置にあります。かつてのような自堕落な活動は当面難しそうですので、合わせてご容赦くださいませ。

ではまた!