翼を生やした大型の獣が現れ、海岸は騒然となった。

｢オゥ、ラーミナ！　テメェ俺様をサーフボードと勘違いしてンじゃねェか！？　八つ裂きにすンぞ！｣

｢とんでもない。ズィーガーちゃんの方が遥かにエキサイティングよ｣

｢ッたりめェだ！　なんたって俺様だからな！　グェヘヘッ！｣

綾瀬とジャックランタンは波間で戯れるふたりのゼクスを呆れ顔で眺めている。

｢あの子たち随分とゴキゲンじゃない｣

｢アイツら浮かれてるぞー！｣

｢私たちも大概だけどね。暴走した死の概念に支配された黒の世界のゼクスでも楽しめるのなら、アイアンメイデンとライゼンデもカードデバイスから出してあげようかしら｣

この後、呪詛をまき散らす凶鳥と拷問器具が無邪気に駆けまわり――
ついに海岸は綾瀬たちの貸切となった。

翼を生やした大型の獣が現れ、海岸は騒然となった。

｢オゥ、ラーミナ！　テメェ俺様をサーフボードと勘違いしてンじゃねェか！？　八つ裂きにすンぞ！｣

｢とんでもない。ズィーガーちゃんの方が遥かにエキサイティングよ｣

｢ッたりめェだ！　なんたって俺様だからな！　グェヘヘッ！｣

綾瀬とジャックランタンは波間で戯れるふたりのゼクスを呆れ顔で眺めている。

｢あの子たち随分とゴキゲンじゃない｣

｢アイツら浮かれてるぞー！｣

｢私たちも大概だけどね。暴走した死の概念に支配された黒の世界のゼクスでも楽しめるのなら、アイアンメイデンとライゼンデもカードデバイスから出してあげようかしら｣

この後、呪詛をまき散らす凶鳥と拷問器具が無邪気に駆けまわり――
ついに海岸は綾瀬たちの貸切となった。

砂浜に並んで座りながら、アルモタヘルはパートナーに心の中を打ち明ける。

｢僕ね、なんだか最近おかしいんだ｣

｢そうね。日に日に小さく丸っこくなっていってる。なにがあったの？｣

｢そうじゃなくて！｣

八千代がもっとも気にしていた疑問は、そのまま闇に葬られてしまった。

｢僕はゼクスだけど、もともとは鳥なんだ。なのに人間の女の子が気になって仕方ないんだよ。どうしちゃったんだろう｣

｢べつにいいんじゃない？　それより相手は誰？　応援するわよ！｣

｢……ぅ……ぐぅ。言えるわけないじゃないか！　バカァ！｣

｢えっ。ちょっ。アルモタヘル！｣

ほろ苦い青春の思い出。
こんな平和な並行世界も、どこかにあるのかもしれない。

砂浜に並んで座りながら、アルモタヘルはパートナーに心の中を打ち明ける。

｢僕ね、なんだか最近おかしいんだ｣

｢そうね。日に日に小さく丸っこくなっていってる。なにがあったの？｣

｢そうじゃなくて！｣

八千代がもっとも気にしていた疑問は、そのまま闇に葬られてしまった。

｢僕はゼクスだけど、もともとは鳥なんだ。なのに人間の女の子が気になって仕方ないんだよ。どうしちゃったんだろう｣

｢べつにいいんじゃない？　それより相手は誰？　応援するわよ！｣

｢……ぅ……ぐぅ。言えるわけないじゃないか！　バカァ！｣

｢えっ。ちょっ。アルモタヘル！｣

ほろ苦い青春の思い出。
こんな平和な並行世界も、どこかにあるのかもしれない。

｢クゥン！　その、ファンシーな猫エンブレムのワンポイントとメタルのソリッドな重厚感が満足度を高める《懐中時計》はガブリエル様がボクにくれた特別製にゃ！　持ち逃げしちゃダメですにゃ！｣

｢あの仕送り品にゃら、髪飾りだけはどうしようもにゃいから持ってかないにゃあ。にゃあにゃお気に入りの白くてふわふわ着心地抜群あったか《ネコ耳パーカー》で、誰にも見られないよう隠しとくといいにゃ！｣

｢乙女の秘密を軽々しく口にするものじゃないですにゃ！　それから、そっちのカードや名刺がすっぽり収まるサイズの便利な《合皮製カードホルダー（ディンギル）》と《合皮製カードホルダー（ウェイカー）》だって、使徒教会の他支部で頑張ってるカプラとイサナにプレゼントするものですにゃ！　にゃんこ耳をそろえて返せにゃ！！｣

｢お断りにゃあ！｣

すたこらさっさと逃走するメインクーンを追い掛けるニーナ。毎度おなじみの光景だった。

｢クゥン！　その、ファンシーな猫エンブレムのワンポイントとメタルのソリッドな重厚感が満足度を高める《懐中時計》はガブリエル様がボクにくれた特別製にゃ！　持ち逃げしちゃダメですにゃ！｣

｢あの仕送り品にゃら、髪飾りだけはどうしようもにゃいから持ってかないにゃあ。にゃあにゃお気に入りの白くてふわふわ着心地抜群あったか《ネコ耳パーカー》で、誰にも見られないよう隠しとくといいにゃ！｣

｢乙女の秘密を軽々しく口にするものじゃないですにゃ！　それから、そっちのカードや名刺がすっぽり収まるサイズの便利な《合皮製カードホルダー（ディンギル）》と《合皮製カードホルダー（ウェイカー）》だって、使徒教会の他支部で頑張ってるカプラとイサナにプレゼントするものですにゃ！　にゃんこ耳をそろえて返せにゃ！！｣

｢お断りにゃあ！｣

すたこらさっさと逃走するメインクーンを追い掛けるニーナ。毎度おなじみの光景だった。

｢クゥン！　その、ファンシーな猫エンブレムのワンポイントとメタルのソリッドな重厚感が満足度を高める《懐中時計》はガブリエル様がボクにくれた特別製にゃ！　持ち逃げしちゃダメですにゃ！｣

｢あの仕送り品にゃら、髪飾りだけはどうしようもにゃいから持ってかないにゃあ。にゃあにゃお気に入りの白くてふわふわ着心地抜群あったか《ネコ耳パーカー》で、誰にも見られないよう隠しとくといいにゃ！｣

｢乙女の秘密を軽々しく口にするものじゃないですにゃ！　それから、そっちのカードや名刺がすっぽり収まるサイズの便利な《合皮製カードホルダー（ディンギル）》と《合皮製カードホルダー（ウェイカー）》だって、使徒教会の他支部で頑張ってるカプラとイサナにプレゼントするものですにゃ！　にゃんこ耳をそろえて返せにゃ！！｣

｢お断りにゃあ！｣

すたこらさっさと逃走するメインクーンを追い掛けるニーナ。毎度おなじみの光景だった。

あづみ ｢お風呂あがったよー｣

効果音：リゲルが慌ただしく駆けつける。

リゲル ｢あづみ！　大丈夫！？｣

あづみ ｢な、なにが！？｣

リゲル ｢やっぱり私も一緒に入るべきだった！　誰かに覗かれなかった！？｣

あづみ ｢そんなことあったら、きっと悲鳴あげてるよ｣

リゲル ｢そう……。誰かに視られてるような気がするのだけど、気のせいかしら｣

あづみ ｢もう。リゲルは心配性なんだから｣

効果音：扉が閉まる。
効果音：シーツの衣擦れ。

あづみ ｢今日も１日お疲れ様｣

｢ロールアップ直後は私にも感情があったです｣

オリジナルXIII Type.IVはベッドの上に寝転びながら、誰にともなく呟いた。

｢同僚のType.IIは、過去の私を “小悪魔的だった” と評していたです｣

伝聞なのは、感情ばかりか記憶の一部をもコントロールされているためである。

｢小悪魔的とは？　感情は不要？　何故不要？　どうしてベガ様は私たちが人間らしくあることを嫌うです？｣

好奇心旺盛なType.IVがシーツを握りしめ、身じろぐ。

｢例えばバトルスーツを解除し肌を露出させた現在の状況。本来的には “恥ずかしい” と感じるべき場面という知識はあるです。でも、いまの私は “肌寒い” という感想しか抱かないです。そもそも恥ずかしいとはどんな気持ちです？　思い出せないです。もやもやするです｣

彼女はシーツにくるまり、深い溜息をついた。

｢……うぅ。こんなにも不安定な私をベガ様に見られたくないです。恥ずかしい……｣

｢何故そんなに幸せそうに食べるの？｣

｢おいしいから｣

ヴェスパローゼの素朴な疑問に対し、きさらは至ってシンプルな答えを返した。

｢小麦を挽いて、砂糖と卵を混ぜて、火にくべただけのもの。栄養価は高いけれど、手間ばかりかかって仕方ない。二度とつくりたくないわ｣

｢ぅゅ｣

心底うんざりだとこぼされ、落胆するきさら。

｢貴方が私の望みを叶えてくれるまではね｣

が、付け加えられた言葉にすぐさま満面の笑みを浮かべるのだった。神の力を得て以来ヴェスパローゼは機嫌が良く、ふたりの関係は良好な状態にある。

｢にんげんはわるい！　ぜくすもわるい！　だからきぃがこらしめりゅ！｣

｢急がないとね｣

元気に腕を振り上げるきさらから目をそらせ、ヴェスパローゼは小声で呟いた。

｢道具が道具じゃなくなってしまうようなこと、あってはならないから｣

フィーユ ｢なあ……。蒸し暑いゾ。なんで窓閉めてるんだ？　開けようよ……｣

アニムス ｢我慢しなくちゃ。ドミノが風で倒れちゃうもん｣

フィーユ ｢うぅー……あついぃー……しぬぅー……８００００も無理ぃー……｣

リゲル ｢窓に関係なく、あっちには何度も自爆してる人がいるけどね｣

効果音：ドミノたくさんが倒れる。

ミカエル ｢（離れた位置で）ああっ、気を抜いた途端にまた風が！　止みなさい、私の風！　止まりなさい、そこのドミノたち！　ああー……｣

リゲル ｢彼女には近づかない方が良さそうね。さあ、こっちは完成よ！｣

アニムス ｢うそ！　もう！？　まだたったの２日目なのに！｣

フィーユ ｢ほんとだー……。なんだか人の形してー……。いっぱい並んでるゾ｣

リゲル ｢私の集中力と正確性、あづみへの想いをなめないことね。目標の１日以内は無理だったけど、その分とてもいいものが完成したわ。無事に全部倒れた暁には（儚げな声で）『リゲルだいすき！』って台詞が浮かび上がる寸法よ！｣

アニムス ｢そんなに仲がいいんだ。いいなあ｣

効果音：ぼうっと空間に犬のぬいぐるみが出現。

アニムス ｢来てくれてありがとう、ワンちゃん。いいもんいいもん。私にはみんながついてるもん｣

リゲル ｢しれっと６匹目呼ばないで！　爆発したら全部吹き飛ぶわよ！？｣

イレブン ｢これらを踏まえて、セブンに問います。カノープス様はどのような変態属性持ちですか？｣

セブン ｢ええっ！？　知りませんよ！｣

イレブン ｢いまいちしっくり来る表現を思いつきません。現状の候補はロボオタクですが、もっと心にズブリと突き刺さるキーワードが欲しいところです｣

セブン ｢突き刺さないでください！　ご主人様は立派な方です！｣

イレブン ｢などと言いつつも、セブンはご主人様の恥ずかしい姿を思い浮かべ｣

セブン ｢（遮るように）知りませんったら！｣

イレブン ｢なぜ顔を赤らめているのですか｣

セブン ｢あっ！　そうだ！　しりとりましょう！　青の世界しりとり！｣

イレブン ｢話題のすり替えに必死過ぎです。まあ、受けて立ちますが｣

セブン ｢では、先輩からどうぞ！｣

イレブン ｢オリジナルサーティーン・タイプセブン・ＪＵ・セブンティーン・ＣＡ｣

セブン ｢わ、私の名前からですか！？　え、え、エクサハンマー・ファイ！｣